前回は「大事な現場打ちコンクリート強度試験〜密実でしっかりしたコンクリート・柔らかいコンクリートと固いコンクリート・コーンの試験・スランプ値〜」の話でした。
コンクリートの品質を決定するスランプ値と破壊検査結果
コンクリートの品質を確認する現場打ちコンクリートの検査が完了しました。
スランプ値も
バッチリです。
型枠を組んでコンクリートを流し込む、緻密な工事である鉄筋コンクリート造の建物。
現場サイドとしては、スランプ値は少し大きくして「打設しやすい」コンクリートが望ましいです。
一方で、コンクリートスランプ値を大きくすると、コンクリートの品質が落ちる可能性があります。
「両方にとって良い塩梅」のスランプ値を決めることも、設計の大事なプロセスです。
2週間ほど養生したコンクリート試験体の破壊検査の結果が上がってきました。
構造設計者にも確認して、OKです。
大事なコンクリートの品質が
確保されました。
建物の基礎に関わる大事な掘削工事:1次掘削と2次掘削
今回は現場に戻りましょう。
現場では掘削工事が続いています。
最初の掘削工事の「1次掘削」が完了し、2次掘削に進んでいます。
地下空間のある建築は初めてですので、いつもより掘る深さが大分深いです。
区の条例により、隣地との距離は比較的ゆとりがあります。
掘っている1.5mほど先には隣の建物があります。
掘削している際に隣の建物に影響があっては大変なことですから、念入りな土留めをします。
太い鉄骨で土留めを補強してして掘削を進めます。
建築というより、
土木工事のようですね。
地下空間のある建築の深い掘削
今回は地下がある建築なので、掘削する深さはかなり深いです。
マンション・集合住宅の場合は、通常は2~3mほど掘り進める掘削工事。
蚕糸の森アパートメントでは地下空間が加わり、ピット下部に分厚い耐圧盤を打つので、6mほど掘りました。
頑丈な鉄骨に囲まれ、重機がどんどん土を掘ってゆきます。
土留をしている鉄骨が、一生懸命支えているのが感じられるような気持ちになります。
これだけの土を掘削して運ぶのは大変なことです。
現場の作業員の方々は念入りに、そして慎重に土を掘削してゆきます。
この地域は良質な関東ローム層のある地帯ですから、土も綺麗です。
事前の地質調査でも判明していましたが、
非常に良質な地盤です。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。