前回は「アイデア:多様なる共生~都市と建築の接点・自然と建築のゆるやかな関係・吉祥寺の集合住宅2~」の話でした。
都市空間に働きかける建築
今回は、吉祥寺の集合住宅における「多様なる共生」の話です
都市や街並に調和するだけでなく、積極的に働きかける建築・集合住宅をつくりたいと考えています。
吉祥寺の集合住宅では広場として森をつくり、街を行き交う人も森の樹木を楽しむことが出来るように考えました。
森を囲むコンクリート打ち放しの壁面に開口を開け、住まい手だけでなく、街からも臨めることが出来ます。
森の樹木の成長・四季折々の変化を、住まい手も街を行き交う人も楽しむことが出来ます。
「街の風景の一つ」となる建築と自然
建築が、自然と共に「街の風景の一つ」になることを意図しました。
住まい手は、中庭の自然を森・階段・ふれあい広場から楽しめます。
そして、コンクリート打ち放しの開口を通して、都市空間を眺めることが出来ます。
そして、街をゆきかう人々は、この住まい手専用の庭で育つ樹木を見ることができます。
あ、あの樹木が
青々してきたね・・・
こっちの木は、
実がなってきたね・・・
ささやかな規模の中庭にある、数本の樹木は、街に四季折々の風情をもたらします。
そして、この「ささやかな自然」が都市空間に貢献することを意図しました。
均等グリッドと都市空間
コンクリート打ち放しの正方形断面の均等グリッドと自然が、相互に対峙します。
この建築のテーマの「コンクリート打ち放しの均等グリッド」を、都市空間へ展開することを考えました。
均等グリッドと壁面によって、自然と樹木を包み込みました。
そして、都市の前面との境界である「コンクリート打ち放しの曲面壁」に大きな開口を開けました。
「建築が包み込んでいる中庭の自然」を都市・街に開きました。
これにより、新たな建築と都市の関係性を創り出しました。
完成写真は、下記からご覧ください。
次回は上記リンクです。