木造建築の強さ〜鉄骨造・鉄筋コンクリート造との比較・軽くて頑丈な木造建築・合理的でコストが手頃な木造〜|東京の建築設計

前回は「分かりやすい図面の工夫〜間取り・平面図とイメージ・模型と寸法・ミリ単位の寸法と詳細な設計〜」の話でした。

目次

木造建築の強さ:鉄骨造・鉄筋コンクリート造との比較

豊島の家:上棟(新建築紀行)

こんにちは。

今回は建物のつくり、構造について、

Mana Muraki

私たちが、日々どのように考えているかを
お話ししたいと思います。

一般的な感覚として、建物は木造よりも鉄骨造・鉄筋コンクリート造の方が、強いイメージかと思います。

日本人A

やっぱり、
鉄筋コンクリート造の方が・・・

日本人A

しっかりした、
つくりなんじゃないの?

「鉄筋コンクリートの方が強い」という印象があると思います。

豊島の家:上棟(新建築紀行)
Mana Muraki

絶対にこっち構造の方がいい!というよりは、
それぞれの構造に、メリットデメリットがあります。

鉄骨造は、鉄筋コンクリート造よりも軽やかで、且つ頑丈な構造です。

ところが、熱などに弱いので、火事が起きたときなどは、ぐにゃっと一気に折れ曲がることもあります。

火に燃えない耐火性・耐久性が高い鉄筋コンクリート造は、「構造自体が重い」点がデメリットです。

軽くて頑丈な木造建築

豊島の家:上棟(新建築紀行)

木造は、「鉄筋コンクリートよりも軽い」というメリットは鉄骨造と同様です。

軽いという事は、地震に弱いという訳ではありません。

構造物が重ければ、地震で揺れた際にかかる力も大きくなります。

そのため、建物自体を支える為に、大きな・頑強な構造体が必要になります。

Mana Muraki

その点、木造であれば
合理的なつくりとすることができます。

Mana Muraki

木造は軽くて、
頑丈なのです。

木造建築で気をつけなければならない点は、木の種類などによっては強度にばらつきが出ることです。

Mana Muraki

鉄骨などの製品と違い、
自然のものなので、仕方ない面があります。

また、火事の際に鉄骨の様に崩れることはなくても、「燃えてしまう」というデメリットがあります。

これらを踏まえたうえで、どの構造でつくるのがいいのか、検討します。

デザイン・計画地の状況・建物の種類によって決めています。

豊島の家:筋交工事(新建築紀行)

合理的でコストが手頃な木造

豊島の家:筋交工事(新建築紀行)

木造は法規的に建てられる高さが決まっているので、私たちが木造を選択するのは、主に住宅です。

最近は、建築基準法の法改正もあり、大規模な建築も木造で作れるようになりました。

その住宅を設計する際に、どのくらい強い家にすればいいか、という段階を設定します。

耐震等級という、どの程度地震に耐えるかの基準設定があります。

「基本の耐震等級1から、最高ランクの耐震等級3まで」の3段階あります。

私たちの設計する建物では、耐震等級3の要件を上回る設計をしています。

Mana Muraki

最も構造条件が厳しいもので、
安全性能がとても高いつくりです。

金物工事 7

その為、柱や梁の数が増えたり、サイズの大きいものを使ったりと構造要素が多くなります。

それらを含めて、デザイン性も検討しています。

住宅の場合は必ず木造がいいですよ、という訳ではないのですが、木造でもしっかりとしたつくりを叶えられます。

Mana Muraki

合理性かつコスト面を考慮すると、木造住宅は
最も推奨できると私たちは考えます。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

次回は上記リンクです。

新建築紀行

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