耐震性能に配慮した安心な家づくり〜デザイン・構造設計・建築と人体|東京の建築設計

前回は「お部屋をおしゃれにみせる照明器具〜空間と一体化する建築化照明・すっきりと部屋を明るく均等に照らすダウンライト・ピンポイントで照らし出すスポットライト〜」の話でした。

目次

デザインと構造設計

熊本の家:外観

こんにちは。

建築家の建てる家となると、デザインのことばかり注目されがちかもしれません。

私たちは地震に強い構造を、構造専門設計事務所に依頼し、詳細な構造計算・計画して頂きます。

デザインだけではなく、
構造・機能面も、しっかりと設計しています。

建築は人体に例えると、構造が骨・骨格で、設備は血管・血流のような存在です。

建築と人体

構造:骨・骨格

設備:血管・血流

人体を支えているのは骨ですが、心臓から体全体に張り巡らされている血管で血が通います。

建築も同じで、しっかりとした骨格・構造を作ることが第一です。

そして、建築が「人が過ごす場」として成立するためには、電気・水道などが通っている必要があります。

これらの電気・水道などの配線・配管が、血管・血流のように建築内部に張り巡らされます。

そのため、デザインと並行して、構造と設備をしっかり考えて設計することは、とても大事です。

構造と設備を考えて
設計していると・・・

建築の内部を透過して、
見ているような気持ちになります。

構造の基本計画

熊本の家:上棟

私たち建築家は構造に関して基本的な知識はあるので、まずは私たちが構造面を考慮して設計します。

その後、構造設計を専門で行っている会社に依頼します。

このような、柱・梁の配置で
考えています。

具体的に構造設計を
検討して、ご連絡します。

専門家の方に、専用の構造プログラムを用いて詳細な構造設計を行います。

そして、構造設計の方から、様々なご提案を頂きます。

この梁には、大きな力がかかるので、
この辺りに柱を入れられませんか?

あるいは、

この梁には、大きな力がかかるので、
梁せいを、〜くらいのサイズに大きくするのは、いかがですか?

などのご提案をいただいて、私たちは、

ここはデザインの考えで、
こういうふうにしたいので、

梁のサイズを〜のように
出来ませんか?

など相談します。

柱・梁の構造設計には、デザイン的な配慮とともに、設備配管のルートも大事です。

例えば、天井裏の梁の大きさが大きすぎると、

あっ、ダクトが
入らないから、変更しよう・・・

と考えて、構造設計か設備設計の変更も含めて、色々と検討します。

この様な
柱・梁の構造設計でいかがですか?

構造設計家と様々なやりとりを経て、耐震性の高い建物をつくり上げます。

軸組模型:構造を検証

熊本の家:軸組模型

構造的に問題がないか、構造体だけで模型を作って検討することもあります。

熊本の家では、木造の在来工法という柱・梁の軸組構造です。

軸組模型といって、
家を支える構造体だけでつくった模型です。

柱・梁と、濃い茶色は「筋交」という柱と柱の間に斜めの材をいれて耐震性を高めます。

熊本の家:軸組模型

半透明の板は、構造用合板という柱間に設置する「耐力壁」です。

筋交と同様に、耐震性を高める機能を果たしています。

熊本の家:軸組模型

模型であっても、しっかりと忠実に作ると、がっちりとした感じがわかります。

揺らしても、全く
ぐらつくことがありません。

構造的な面でも、専門家の方と共に検討して、充分に耐震機能の高い家を作っています。

次回は上記リンクです。

写真は下記リンクをご覧ください。

新建築紀行

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