建築設計において極めて重要な模型〜模型が持つ「真のリアリティ」・質感や色彩の再現に優れたCG・模型とCGのハイブリッド〜|模型とCG1・東京の建築設計

前回は「コンセプト模型〜コンセプトを明快な形に・リアルな模型とCG・顕在化したコンセプトから「見えてくる」こと〜」の話でした。

目次

建築設計において極めて重要な模型:模型が持つ「真のリアリティ」

新建築紀行
豊島の家:模型(新建築紀行)

建築設計の際には、模型を作成することが極めて重要です。

設計・デザインした空間の状況を確認するためには、CGは非常に分かりやすい面があります。

新建築紀行
豊島の家:CG(新建築紀行)

上の模型とCGを比較すると、当然のことながら「似ていて、ほとんど同一」です。

2010年頃から、CGの再現性が高まり、現在では、場所や時間による自然光の雰囲気も正確です。

「建築の内部・外部に、どのように自然光が差し込むのか」は非常に重要なので、

Yoshitaka Uchino

ここまで、CGの太陽の位置・高さが正確だと、
自然光による影がよく分かります。

時間による「自然光のうつろい」の検証にもCGが役立つ傾向が出てきました。

新建築紀行
豊島の家:模型(新建築紀行)

一方で、「模型でしか体験できない空間のエッセンス」があることも事実です。

模型のスケールは、個人邸などでは1/50が多く、少し大きいと1/30のスケールです。

1/30くらいのスケールになると、かなり内部空間を作り込むことができるので、

Yoshitaka Uchino

模型による空間の
リアリティが強まります。

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豊島の家:模型(新建築紀行)

これらの模型を覗き込んで、内部空間の様子を確認できることもまた、模型の大事な役割です。

これらの「内部空間の確認」は、CGでも可能ですが、模型の方がリアリティがあります。

つくられる建築が「実際に建つもの」である以上、やはり「本物のリアリティ」が大事です。

この視点で考えた時、模型が持つ「真のリアリティ」は、設計の際に極めて重要です。

質感や色彩の再現に優れたCG:模型とCGのハイブリッド

新建築紀行
豊島の家:CG(新建築紀行)

私たちは、模型を最重視しますが、もちろんCGの方が良い面もあります。

模型にテクスチャーを貼るなどして、質感や色彩を再現することがありますが、

Yoshitaka Uchino

CGの方が質感や
色彩の確認はしやすい面があります。

そして、なんと言っても、CGでは「質感の変更」が楽な点が重要です。

模型で「質感の変更」をするのは時間がかかったり、一部破損することもあります。

対して、CGは「質感の変更」はワンクリックとまでいかなくても、簡単にできます。

ある部分を「木で作る・仕上げる」と決めた後に、様々な木の質感を確認できます。

そして、リアルな空間の中で「選んだ質感が、どのようになるか」をCGでチェックできます。

新建築紀行
豊島の家:CG(新建築紀行)

模型を見て、内部空間をイメージすることができます。

質感などと同様に重要なスケール感は、CG(パース)の方がわかりやすい面があります。

新建築紀行
豊島の家:CG(新建築紀行)

模型でリビングの机やピアノなども作れますが、CGでは、登録された雛形を配置すれば「すぐ」です。

さらに、配置する雛形によりますが、スケールなどが「より正確」に表現されるのがCGです。

これらのことを考えると、「模型かCGか」ではなく「模型とCGのハイブリッド」がベストと考えます。

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豊島の家:模型(新建築紀行)

「模型とCGのハイブリッド」ですが、やはり模型を「より重視する姿勢」が良いと思います。

例えば、建物の外観は、模型とCGで同様に表現できますが、プロポーションは模型の方が分かります。

この点で、私たちは「模型重視のCGとのハイブリッド」が最も良いと考えています。

Yoshitaka Uchino

模型とCGの長所を活かして、
今後も設計してゆきます。

次回は上記リンクです。

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