地上1階の配筋検査〜地上1階の配筋工事・底盤の設置と構造的安定性〜|蚕糸の森アパートメント13・マンション工事のプロセス

前回は「地下1階の配筋検査〜ビシッと整然と並んだ鉄筋たち・地階の配筋工事・自然の光と風が必要な「居室」と地下〜」の話でした。

目次

地上1階の配筋工事:底盤の設置と構造的安定性

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蚕糸の森アパートメント:1階配筋検査(新建築紀行)

地下一階の配筋検査が終わり、コンクリートを打設しました。

そして、いよいよ地上階の配筋工事に進みました。

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蚕糸の森アパートメント:断面図(新建築紀行)

多くのマンション等の建物では、地下がありませんが、地下1階がある蚕糸の森アパートメント。

地上4階立てで、地下1階の建物ですが、地下を作り、さらに地下の下の基礎部分に底盤を作りました。

鉄筋コンクリート造のマンションの基礎部分は、多くの場合ピットになります。

分厚い底盤を作ることは、「ピットのメンテナンス向上」とともに、構造の安定性向上にもつながります。

上の断面図を見ても、非常に建物の安定感が高いことが分かります。

底盤を作ることは、多少のコストアップにつながりますが、地震にも極めて強いので良いと思います。

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蚕糸の森アパートメント:1階配筋検査(新建築紀行)

壁式鉄筋コンクリート造である本建物は、柱がボコッと出てこないシンプルなデザインです。

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蚕糸の森アパートメント:平面図(新建築紀行)

平面図はシンプルになり、この建物では、非常にバランス良く構造壁を配置しています。

縦横に鉄筋が丁寧に組まれて、

鉄筋が生き生きとしているのが、
分かります。

地上1階の配筋検査

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蚕糸の森アパートメント:1階配筋検査(新建築紀行)

そして、配筋検査に進みました。

配筋検査では、「壁と壁の接合部」や「壁と床の接合部」などが大事です。

この鉄筋の
定着長さを少し当たってください・・・

構造担当者の指示で、現場監督がメジャーを当てます。

はい。
これでいかがでしょうか。

これは、きちんと
定着長さ取れていますね。

コンクリートの壁と壁の接合部・交差部などは、鉄筋を折り曲げて「ある程度の長さ接続」します。

その「ある程度の長さ」には基準があり「定着長さ」と呼ばれています。

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蚕糸の森アパートメント:1階配筋検査(新建築紀行)

地下ではなかった、外壁を貫通する様々な設備配管たち。

これらの設備配管は、配筋時に「スリーブ」という穴を開けておきます。

コンクリート打設後に、「スリーブを通して配管する」ことになります。

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蚕糸の森アパートメント:イメージ(新建築紀行)

共用階段が「浮かぶ歩道」のイメージの蚕糸の森アパートメント。

階段は跳ね出しで、
浮遊感を持たせました。

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蚕糸の森アパートメント:1階配筋検査(新建築紀行)

跳ね出しの階段を作るのは、かなり大変で、きれいに作るには「かなり高い技術」が必要です。

木造住宅で、「跳ね出し階段」を作った話を、上記リンクでご紹介しています。

太い鉄筋を密に
組んで、しっかり作りました。

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蚕糸の森アパートメント:イメージ(新建築紀行)

イメージ通りの施工で、完成が楽しみです。

少し指摘事項ありますが、
概ねOKです!

指摘は是正して写真を送ってもらいますが、
とても丁寧な現場ですね!

はい。
有難う御座います!

1階の配筋検査が無事終了して、工事が続きます。

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