前回は「3つの箱がズレて重なって生み出す「都市広場」〜海辺の公共性・海辺だからこそ成立する「商業+公共空間」・天空の浮遊する都市広場〜」の話でした。
目次
「海辺にあること」を強く意識したドローイング:構造デザインの工夫と浮遊感

箱がズレて重なり、内外にヴォイドをもつOrganic Cuboidsのデザイン。
シンプルな操作で、多様なデザインが可能である「箱の積み重ね」のデザイン例は多いです。

構造デザインを工夫し、「天空に浮遊したかのような空間」の実現を目指しました。

今回は、「海辺にあること」を強く意識したドローイングをご紹介します。
コンセプト・ドローイングの真髄「要素を抽出したシンプルさ」

鉄骨の柱は、原則として上下通っている必要があります。
ここでは、スラブの一部を梁とみなして、広がりのある空間作りを目指しました。

上のコンセプト・ドローイングを「ラインのみ」としたドローイングです。
ラインのみのドローイングは、更にコンセプトを引き立てます。

上のドローイングは、スラブが浮遊したかのようなコンセプトを表現しています。
構造的には、かなりアンリアルな感じですが、コンセプト・ドローイングとして分かりやすいです。
実際には、部分的にはスラブや梁がもう少し大きくなります。

最後に、「海沿いにある」ことをコンセプト・ドローイングでも表現しました。
コンセプト・ドローイングでは、計画地の状況などは出来るだけ捨象すること多いです。
ここでは、計画地の状況をシンプルに、水色の水面のみで表現しました。
そして、先ほどのドローイングでは、「樹木が一緒に浮遊する」イメージですが、ここでは樹木を除きました。
樹木や海・水面などの自然は、力強い要素なので、盛り込みすぎると分かりづらくなるからです。
このように、「要素を抽出したシンプルさ」こそが、コンセプト・ドローイングの真髄です。
