前回は「自然光の入るあたたかな住まい〜豊島の家 3〜」の話でした。
豊島の家と同様に、建築に貫入するテラスが特徴的な熊本の家。
南側に開けている敷地状況も、似ています。
大きな違いは、熊本の家ではテラスに吹き抜けが面していないことです。

豊島の家に比べて、2階に必要な部屋数が多いことが大きな理由です。
また、建主の「2階の子ども部屋は南に面させて欲しい」という要望も御座いました。

「テラスを通して、柔らかく変化する自然の光を1階リビングに届けたい」と考えました。

平面的にスリット状に切った吹き抜けを、
テラスの付近に配置しました。
細長い吹き抜けは上部の空間をつなげて、2階の子ども部屋とリビングを立体的につなげます。



子どもが小さいうちは、家族全体の温もりを
感じられる空間にしたいと考えたのです。
テラスから取り込む自然の光は、壁面を反射して柔らかな光へと変化して、1階に降り注ぎます。


吹き抜け越しに、テラスを介して空が見えます。



青空であったり、雨天であったり、その時々の空の表情を
垣間見せます。



「自然をいつも感じてほしい」というイメージで
設計しました。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。