前回は「おしゃれな製作キッチン設計のポイント〜世界で一つだけのこだわりキッチン〜」の話でした。
建築の基本計画と図面
今回は、造作キッチンの具体的な設計図面を作成してゆく話です。
まずは、住宅全体の設計を固めることが大事です。
住宅のコンセプトを
決めて、プラン・間取りを設計します。
全体的なデザイン・プラン等を模型やCGでご説明します。
この住宅は、
〜というコンセプトで、こういうプランです。
良いですね。
この雰囲気好きだわ。
私も良いと思うので、
この案で進めてください。
全体的な設計・計画を建主に了承頂きましたら、細かな図面の作成に入ります。
この詳細の検討・図面作成は、基本的に私たちにお任せいただきます。
建具・家具の配置や照明器具・コンセントの種類・位置などをご説明します。
ドアは、こういうドアを
ここに配置します。
照明器具は、こちらを使用して、
コンセントの配置は、このようにします。
ここにも
コンセント追加して欲しいのですが・・・
承知しました。
こちらに追加します。
ここに、私の本棚が
あると嬉しいのですが・・・
このくらいのサイズで
シンプルに収めるデザインで良いでしょうか。
本棚や棚も含めて、私たちが検討して設計に盛り込みます。
集成材などで造作して、造り付けの本棚などは建主に好評です。
こんな本棚があると
嬉しいですね。
本棚は建主が所有する書籍や本のサイズや種類に合わせて、使いやすいように作ります。
特注キッチン設計のポイント:造作キッチンの設計図面
このあたりから、造作キッチンなどの家具の、具体的な設計を進めます。
LDKの重要な家具・要素であるキッチン。
そして、奥様(ご主人)がとっても楽しみにしている「世界で一つだけのこだわりのキッチン」です。
私たちがまず、空間全体のコンセプトに合わせたキッチンイメージを、まずご提示します。
シンプルな箱型のキッチンの
対面式キッチンです。
豊島の家では、白い空間に合うシンプルなデザインのキッチンです。
本棚や机などは「集成材や木製品などで構成される」ので、比較的造作するのが簡単です。
設計図書を作成するのも、
比較的簡単です。
対して、水洗や食洗機など、配管も配線も多いキッチンは、造作するのはハードルが高いです。
最初は、造作キッチンの図面を
描くのに苦労しました。
慣れてくると、建築空間を設計すると同様に、キッチンの造作図面を描くのも楽しくなります。
豊島の家のキッチンは、箱がスッとLDKに置かれたイメージです。
建主が、
優しい感じで、
温かみがある感じが好きです。
「好みのイメージ」をご要望されたので、
白いセラミック製天板以外は、
木で仕上げるイメージです。
良いですね。
この感じ、好きです。
木の箱がキッチンになったようなイメージを、ご提案しました。
建主の要望とラフスケッチ
デザインを気に入って頂きましたら、ここからは建主のご要望中心です。
具体的なご要望は、紙にスケッチやラフな図面を描いて頂くことがあります。
「実際に紙に描く」となると、
上手く
描けないけど・・・
このように「躊躇する人」が多いです。
定規を使わなくても、「大体こんな感じ」という絵を描いていただくことが多いです。
こんな感じで
良いのかしら・・・
これで、大体の
イメージは分かります!
その際は、お持ちの沢山のお皿やコップなどの具体的な置き場所、などを記載して頂きます。
あるいは、鍋などの置き場所を描いて頂きます。
描いているうちに、奥様(ご主人)ご本人も段々とイメージが湧いてきます。
うちは、
大きな皿が多いから・・・
この辺りに、
大きなスペースが欲しいかな・・・
こういうことを考えるのって、
楽しいですよね。
「どのようなサイズ・種類のカトラリーが、どの程度あるか」は、各ご家庭によります。
そして、キッチンをお使いになる方の「調理スタイル」もあります。
そこで、そのような「スタイル」や「収容量」を建主にお聞きするプロセスです。
ここはやっぱり
引き出しにして欲しいかな・・・
このあたりに
炊飯器を置きたいな・・・
色々なご要望をお聞きします。
中には、
細かいことも含めて、
お任せします。
「全てお任せ」という建主もいらっしゃいますので、その場合は、
私たちが、
建主のスタイルをイメージして作成します。
設計・デザインは基本的に私たちにお任せ頂きますが、建主の「住まいのスタイル」を大事にします。
それぞれのご家庭・方々の
住まい方を、しっかりお聞きして設計に反映します。
ぜひ、ご自宅を作る際には、「世界で一つだけのキッチン」を作ることを考えてみてはいかがでしょう。
その際に、簡単なラフスケッチやイメージの写真を設計者に渡すと、
こんなイメージで、
こういうキッチンが欲しいのかな・・・
設計者は的確に依頼主のライフスタイルをイメージして、規格品にはないキッチンが作れるでしょう。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。
次回は上記リンクです。