前回は「茨城の家 13〜家の工事の流れ・建築現場と設計Concept・自分だけの空・膨らむアイデア〜」の話でした。
貫入するテラス・ヴォイドと防水

今回は、テラスの防水工事の話です。
この茨城の家の最も大きな特徴は、「貫入する外部テラス」です。
このテラスの下は「1階のリビング」です。

設計のコンセプトとしての「外部テラスの貫入」は、実際の施工では非常に気を使う面があります。
それは、防水工事です。

雨漏り
防止です。
テラスの防水工事


雨漏りは「建築の天敵」とも言える存在です。
雨対策は、非常に気を使うところです。
雨が漏っては大変なことになりますから、屋根や外壁工事でも慎重に施工します。
バルコニーは外壁から突き出した形状が一般的です。
そのため、バルコニーの防水にはそれほど大きな配慮は必要ないのです。
突き出したバルコニーで、多少漏水があっても、



下が外部であれば、
大ごとにはならないからです。
ところが、「貫入したテラス・ヴォイド」の下がリビングの、この建築。


最初の作品のため、防水までは「頭が回らなかった」のが実情です。
工事のことは、「工事のプロ」である工務店の担当者と相談して、色々教えてもらうこともあります。
そこで、工事を進めながら「防水工事」のことを考えます。
FRP防水


この建築のように内部に貫入していると、万一雨漏りとなった場合は大変なことになります。
この防水は、
FRP防水が良いと思うよ。
FRPで見積もっておいたから、
信頼性も高いし、おすすめです。



では、FRP防水で
お願いします。
この防水の施工に関しては、施工業者の方と様々打ち合わせして、FRP防水としました。
「茨城の家」以降、ほぼ毎回使用するFRP防水。
今回は、そのFRP防水の話です。
工事の方がバルコニーの下地をグラインダーで丁寧に「出来るだけ平らに」します。
この「平らにする工事」が、防水層を丁寧に仕上げるためには、とても大事なポイントです。


ここからFRP工事の一層目を作ります。
特製の塗料を、職人さんが丁寧に塗布してゆきます。


全体にFRPの基材の塗布が完了し、この日はこれで完了です。



乾燥するのを待って、
改めて別な日に続きです。
次回も、防水工事の話です。
竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。