前回は「アイデア:多様なる共生~石神井公園の集合住宅~」の話でした。
アイデア:多様なる共生~風景に溶け込む建築・石神井公園の集合住宅~|東京の建築設計から
土地固有の歴史を掘り下げ、環境と歴史と共生する建築
目次
新旧の空間の対話
今回は、本棚の家2における多様なる共生の話です。
新旧の空間の対話及び衝突により、新たな空間に刺激が与えられると考えています。
リノベーションの設計の際には、
まずは、出来るだけ既存の空間に敬意を払います。
既存の空間を大事にして、リノベーションならではの価値を生み出します。
新たな空間の挿入
そして、
新たな空間を挿入します。
新たな空間と古い空間の相互に、
新たな意味が生まれますね。
本棚の家 2では、既存の木造軸組をいかに活かしながら、新たな空間を創り出すかを考えました。
新たな空間の要素として、
壁面は全て白の本棚としました。
そして、既存の木造架構はクリア塗装で仕上げ、新旧の空間や素材を明確に表現しました。
既存の勾配天井をつくっていた梁は、新たな住空間の障害になる可能性があります。
この梁に手を加えることは、大きな手間とコストもかかります。
既存の軸組を大事にして、
活かすことを考えました。
そして、梁の部分に新たな本棚を挿入し、構造体を主体としたデザインとしました。
新旧の空間の対話が、
生まれました。
リノベーションで建築に手を加える際には、歴史や空間を継承する姿勢を大事にしたいと思います。
竣工写真等は、下記サイトからご覧ください。