前回は「デザインのアイデア〜3層を突き抜ける曲面・デザインと構造がリンクする設計・スタディ模型でシリンダー構造を検討〜」の話でした。
「テラスと水路でつながる」家たち:山が多い地域の地区計画

こんにちは。
今回は、山が印象的な地域のおける、街区一帯を再開発した住宅のプロジェクトです。
それぞれの家に、片流れの勾配屋根・テラス・流れる水路という共通点を持たせました。

全ての家には、それぞれに
大きなテラスがあります。
テラスはプライバシー確保のために、隣戸との位置関係に配慮しました。
隣戸とは対面にならない様、角度を回転させて、テラスを配置しています。
テラスの位置により、それぞれの家の「テラスライフ」に特色が出ます。



それぞれの住まい手が、
テラスでのびのび過ごせるようにデザインしました。
道路に面してある2階のテラスは、外部との関りを持つ工夫をしています。


片流れの屋根を、道路に沿って伸びていく勾配としました。



片流れの屋根が群となって、
周囲の山々と呼応します。
「つながる水路」が生み出すコミュニティ:室内から眺める空と山


高さを抑え、そこにテラスを貫入することで、連続する空間が生まれます。



ガラスに囲まれた
テラスは、内部空間とつながります。
室内からは、空と山が見えて、周囲の自然を建築内部に取り込みます。


それぞれの家のテラスからは、水路が外部に出てゆきます。


そして、少しずつ水路が繋がり、家と家が水路でつながります。


私たちは、下記の5つのフィロソフィーをもとに、設計をしております。
・揺らめく自然
・有機的ヴォイド
・道空間
・都市広場
・多様なる共生



今回の計画は、「揺らめく自然」と
「有機的ヴォイド」が中心です。
テラスは地元のヒノキを使って、地産地消にも意識を向けます。


各々テラスでの過ごし方を楽しみつつ、テラスに流れる水路が各住戸と繋がり、



緩やかに気配を、
感じることが出来ます。
水路は、この地域の豊かな水から引き、地域の特色を表しています。
計画する地域ならではの、夢が広がるような住まいを実現したいと思います。