前回は「「揺らめく自然」の展開〜茨城の家から蚕糸の森アパートメントへ・「設計のコンセプト・アイデアの根源」の5つのフィロソフィー〜」の話でした。
目次
初めての計画地訪問とコンセプト:広大な公園と豊かな自然

今回は、私たちの作品である蚕糸の森アパートメントのコンセプトに関する話です。

広い公園に面して、都内で希少かつ恵まれた立地において、設計され建築された蚕糸の森アパートメント。

現地を初めて訪れた際に、
公園の自然を取り込むことを考えました。
最初、依頼主のご要望で計画地に向かう際、ちょうどこの公園を通りました。


かなり広い公園で、園内には池もありました。
そして、この公園が北側に広がっていたのが、計画地でした。
「一枚の絵」でコンセプトを表すこと:デザインの根幹と先鋭化


そして、この「公園の自然を建築内部に取り込む」コンセプトのもと、デザインを進めました。
デザイン・アイデアの5つのフィロソフィー:YDS
・揺らめく自然
・有機的ヴォイド
・道空間
・都市広場
・多様なる共生
ここでは、私たちが重視している5つのフィロソフィーのほぼ全てを具現化したいと考えました。
「自然を取り込む」ことから、「揺らめく自然」と「多様なる共生」を形にしたいと考えました。
そして、「有機的ヴォイド」を生み出し、そこに歩いて楽しい「道空間」を具現化しようと試みました。
さらに、この建築内には広場のような空間を設けるのが難しい一方で、



公園を「自然の広場」と捉えようと
考えました。
そして、公園全体の空間を「都市広場」として考えました。


頭の中に描いていたイメージが、上のドローイングです。
広大な公園の自然を前に、「空中を散歩する」イメージです。
この建築デザインのコンセプトを「一枚で表す」とすると、このドローイングが最も的確です。
このように、コンセプトを先鋭化してゆき、「一枚で表現する」ことこそ、デザインの根幹と考えます。
次回は上記リンクです。