前回は「わくわくするプランと間取り〜テラスとつながる開放的な子ども部屋・自然の光のうつろいを感じられる空間〜」の話でした。
大きな模型で空間を体験
こんにちは。
設計の初期の段階では、私たちの「設計検討」のために簡単なスタディ模型を作ります。
設計している建築や
空間は頭でイメージしますが・・・
実際にはどうなるかな?という
確認には、CGより模型の方が良いです!
建主との打ち合わせで設計が最終段階に入る頃には、大きな模型を作成して検証することがあります。
実際の1/20~1/30の大きさで、外部も内部も出来るだけ忠実に再現した模型をお見せしています。
家具や人を入れたり、場合によっては植栽を入れることもあります。
大きい模型は、ただ上から眺めるだけではもったいないです。
触って大丈夫?と、
躊躇せず、ぜひ触ってみてください。
せっかくミニチュアの、ご自宅が目の前にあるのです。
是非、家の中を体験して欲しいと思います。
「なるほど」という納得:「こんな感じなんだ」という感動
ここで先ほどの「家の中を体験」に関して、
体験って、
入れないのにどうやって?!
こう思う方もいらっしゃると思います。
私たちは、模型の外壁の一部を取り外せるように作っています。
そこから覗き込むようにして、
家の中を見てください。
そして、大きな模型を
様々な角度から見てみてください。
目線を床のあたりから平行に見たり、床から見上げたりすると、
まるで家の中にいるような
気持ちになります。
リアルな立体感や色の雰囲気はCGの方がわかりやすい場合もあります。
大きな模型は、実際の
模型というモノが持つ力があります。
最近のCGは素晴らしい出来ですが、「模型というモノ・実物」の力は大きいです。
玄関から
こんな感じで入るんだ!
リビングが
思ったより広いね!
吹き抜けから
上の部屋が見える!
こっちの窓からの
光がきれいだよ!
色々な感想が出てくると思います。
「なるほど」という納得、「こんな感じなんだ」という感動を持って頂けたら、嬉しいです。
「体験という可能性」を持つ模型
CGやスケッチでは出来ない「体験という可能性」を模型は持っています。
少しでも、“模型”について
興味を持ってもらえたら嬉しいです。
「次はどんな模型を作れるんだろう」と。毎回楽しみにしています。
模型で使うプラスターボード等の材料は、カッターで切ります。
余談ですが、建築学科の学生時代慣れるまで、何度指を切ったことか数えきれません。
模型を作るのは楽しいですが、
発表前は徹夜になります・・・
疲れた中で、模型を作ると
どうしても手を切ってしまうことがあります・・・
学生時代に経験した多数の「指を切った」経験が、これらの模型を作る基礎になっています。
その点においては「上達した」と自負しています。
何事も
経験ですね。
竣工写真は、下記サイトからご覧ください。