前回は「やっぱり気になるコストのこと」の話でした。
設計における「水回りの空間」:アイデア・コンセプトと現実
今回は、お風呂やトイレの場所を考えます。
いわゆる「水回り」と言われるスペースです。
コンセプト・アイデアなどから始まる傾向が強い、建築の設計・デザイン。
例えば、戸建住宅では、家族みんなが集まるリビングやテラスのデザインを優先して考えます。
そして、水回りの空間は「後回し」になる傾向があります。
設計に慣れてくると、リビング・個室・水回りなどの空間を、同時並行で全て考えます。
それでも、やはり「リビングやテラス」が優先となりがちな、設計の実務。
その中でも、水回りの空間は「毎日必ず接する空間」であり、とても大事です。
特に、男性よりも女性の方が
水回りは大いに気になる空間ですね。
大事な水回りの配置
水回りの空間は、
メインで過ごすスペースから、
ワンクッションおいた間取りにしたい。
こう思う方が多いかな、と思います。
日常で、よく使う場所です。
行きやすく、かつさりげなく使えるプランを
つくることを心がけています。
熊本の家では、リビングの奥側、階段でやわらかく仕切りを作って、その奥に洗面室のドアを設置しました。
お手洗いの個室は、洗面室から入るプランです。
リビングに居る人も、トイレを使用する人も気にすることなく過ごせます。
お風呂と洗濯スペースのプライバシー
また、お風呂と洗濯スペースは、洗面室の奥側に配置しました。
洗濯スペースは、
脱衣室と一緒がいい。
脱衣室の奥に、
洗濯物を干したり、整理する棚が欲しい。
脱衣室などに関する、建主の具体的なご要望を頂きました。
そこで、熊本の家では、脱衣室の奥に、木の棚とハンガーパイプをいくつか設置しました。
天井には、カーテンレールを設置しています。
来客の時に洗面室を利用してもらう際は、
家族以外にはあまり目につかないよう配慮しています。
カーテンをつければ、来客の方に浴室や衣類の置いてある棚などを、見られない様にもできます。
どこにいても、
気持ちよく過ごせるこまやかな配慮をしています。
女性目線で、
設計して提案していきたいです。
次回は上記リンクです。
竣工写真は、下記からご覧ください。