前回は「「都市に浮遊する床面」の商業施設〜地震力への抵抗とデザイン・「浮かぶ建築」と立体公園のような空間〜」の話でした。
建築デザインの根幹を浮き彫りにするコンセプト・ドローイング

立体公園のように、フワフワと床・スラブが都市に浮いたような建築であるWavering Cloud。
・揺らめく自然
・有機的ヴォイド
・道空間
・都市広場
・多様なる共生
建築コンセプトは「多様なる共生」を最重視し、都市との関係性を大事にしました。

「浮かぶ床面」のデザインは無限にあります。
どんなデザインも、大抵は「無限の可能性」があります。
その一方で、「異なるデザイン」であっても「類似したデザイン」となることが多いです。
今回のデザインの根幹は、とてもシンプルであるため、「浮かぶ床面」のデザインは少し変えると大きく違います。
一般的に、デザインの根幹がシンプルであればあるほど、そこから生まれるデザインの多様性が広がります。
今回は、コンセプト模型とCGを多用して、様々なスタディを繰り返しました。

そして、「浮かぶ床面」と支える柱のデザインを検討するプロセスにおいて、コンセプト図を描きながら考えました。
都市との関係を考えるにあたっては、周辺環境との関係性が重要です。
その一方で、上のように「要素を削ぎ落としたコンセプト・ドローイング」は、浮き彫りにします。
建築本来のデザインの根幹、を。
コンセプト・パースとコンセプト・エレベーション

積層する「浮かぶ床」と「揺らめく柱」のデザインを考えるために、上のようなドローイングを作成しました。
このドローイングは、コンセプト・エレベーションとも言えるドローイングです。

デザインにおいて、模型やコンセプト模型は最も大事ですが、このようなシンプルなドローイングも良いです。
模型だと、どうしても立体的な表現となりますが、ドローイングは、平面的・二次元的表現が出来ます。

上のコンセプト・パースとコンセプト・エレベーションを比較すると、違いがよく分かります。

線画のコンセプト・アクソノメトリックを作成しました。
アクソメは「斜め上」から見る角度が多いですが、筆者は、上の正面から見る画角が好きです。

コンセプト・パースを線画にしたものが、上のドローイングです。
いずれも、この建築デザインの根幹を、鮮やかに表現しています。
このコンセプト・ドローイングを様々作成しながら、デザインの検討を進めてゆきました。
