ルーバーの構成を上手く説明するドローイング〜コンセプトとアニメーション・表出するデザインの根幹・要素を抑えたコンセプトドローイング〜|Wavering-Louvers2・デザインのアイデア

前回は「ルーバーによって顕在化するデザイン〜太陽光の適切な制御と建築・構造要素にもなるルーバー・「ひねり」によって構造強度アップ〜」の話でした。

目次

ルーバーの構成を上手く説明するドローイング:コンセプトとアニメーション

New Architectural Voyage
Wavering Louver(新建築未来紀行)

オフィスビルを、ひねったルーバーが包みこむデザインのWavering Louver。

太陽の動き方に合わせて太陽光は建物の内部に差し込むため、太陽光の制御は、計画地によります。

さらに、太陽光の差し込み方は、周囲の建物や環境にも大きく依存します。

「どこまでの要素を考えた上で、太陽光の挙動を考える」か、は設計者の判断によります。

周囲の建物や環境も大事ですが、基本としては「計画地における太陽の動き」を主要に考えれば良いと考えます。

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Wavering Louver(新建築未来紀行)

ひねられたルーバーは、省エネやエコを考慮したデザインですが、非常に特徴的なデザインとなります。

そして、ひねられたルーバーは構造要素にもなり、ひねられることで、様々な方向への耐震要素となります。

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

今回は、このアイデアを端的に描いたドローイングの話です。

40階建てのオフィスビルの建築は、シンプルな直方体のボリュームです。

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

これらの床を支える垂直の柱と、動線を含んだコアが配置されます。

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

建物の周囲には、斜めに配置されたルーバーによって、太陽光を制御します。

そして、これらのルーバーは床に貫入するように配置され、床面を支える大事な構造要素となります。

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

最後に、これらのルーバーに対して、太陽光の挙動に合わせてひねりを加えることで、省エネ効果を増加します。

さらに、ひねられたルーバーが構造体としての強度を増すため、建物の構造性能がアップします。

このようにアニメーション風に説明すると、建築のコンセプトが分かりやすいことがあります。

表出するデザインの根幹:要素を抑えたコンセプト・ドローイング

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

次は、デザインのイメージを描いたコンセプト・ドローイングです。

床面とルーバーを透過させて、削ぎ落とした表現とすることで、デザインの根幹が表出します。

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Wavering Louver:ドローイング(新建築未来紀行)

建築デザインコンセプトの一つは「揺らめく自然」であり、この「揺らめいた」雰囲気が表現されます。

サッシュ等を削ぎ落として、主要な部分のみを表現したドローイングは、

Yoshitaka Uchino

非常に分かりやすく、
リアルなCGよりも大事です。

そして、これらのドローイングは、建築デザインを一目で説明する力を持ちます。

これらのドローイングを作成するプロセスで、デザインを深めて行くメリットがあります。

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