姫路の都市構造・街並〜都市の中心・シンボル・姫路城〜|日本の都市

前回は「お堀で一足早い秋を発見」の話でした。

目次

姫路城へ伸びる軸・ビスタ

こんにちは。

今回は、姫路駅からお城周辺までの、街の様子・街並をご紹介したいと思います。

姫路駅前から姫路城へ向かって、まっすぐ伸びるビスタ。

「姫路城を都市景観にする」意識が非常に強く現れています。

まさに「都市のシンボル」である姫路城。

姫路城の桜(新建築紀行)

姫路という都市の中心であると同時に、姫路周辺の都市の精神の中心であり続けています。

中心のある都市・街って、
いいですね。

「中心の存在」は、都市空間・都市構造を明確にします。

そして、歴史的背景をもつ姫路城のような「中心」は、都市空間に大いなる骨格をもたらします。

江戸のビスタ:江戸城

歌川広重:浮世絵(国立国会図書館)

江戸時代、征夷大将軍であった「徳川家のシンボル」であった江戸城。

当時の江戸の街並・都市構造は、江戸城へのビスタ(軸)を明確に意識した構造になっていました。

そのビスタは、浮世絵で描かれているのが見受けられます。

歌川広重:浮世絵(国立国会図書館)

当時のシンボルであった江戸城や富士山が、ビスタの先に描かれている浮世絵が多数あります。

木造平家建・二階建で作られた、江戸時代の建築。

現在とは異なり、江戸の至る所から富士山が見えたことでしょう。

歌川広重:浮世絵(国立国会図書館)

実際に「通りの先」のビスタに「実際に富士山が見えたかどうか」は、状況によります。

通りの先に
富士山が描かれていると、構図が綺麗に見えます。

現在も、

Japanといえば、
Mount Fuji!

と海外の方から広く認知されている、大きな存在である富士山。

歌川広重などの浮世絵絵師たちが、
ビスタの先に描きたくなる気持ちがわかります。

継承される都市の構造

姫路の大通りのビスタの先にあり、姫路の街の様々なところから見える美しい姫路城。

四季折々、そして夜は昼とは異なる姿を見せてくれます。

冬の姫路城(新建築紀行)

大いなる歴史を背負う「都市のシンボル」の白亜の城・姫路城。

美しい姫路城をあらためて眺めると、

本当に
きれいだな・・・

と心から思います。

駅からお城までは通りが明快で、周辺の都市計画は碁盤の目になっています。

歴史ある町として、昔からの街並を継承していることがよくわかります。

姫路駅から姫路城までは、大手前通りという大通りが通っています。

駅にはデッキテラスがあり、通りの向こうにお城を眺めることも出来ます。

姫路市地図1930年(国際日本文化研究センター所蔵地図データベース)

姫路市全圖の1930年の地図を見ると、現在の街区の形と、ほぼ似ていると思われます。

町の名前の中で、現在使われている町名も数多くあります。

白銀は、「しろがね」と読みます。

ずっと昔から変わらない街並みって、
すごいな。

大手前通り沿いには、新しい店舗も出店しています。

飲食店も軒を連ねているので、観光を楽しめる場所です。

姫路城という日本が誇るお城がある街・姫路。

これからも時代の変化に対応しながら、歴史の名残を感じる都市であって欲しいと思います。

新建築紀行

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