アイデア:多様なる共生~都市と建築の接点・自然と建築のゆるやかな関係・吉祥寺の集合住宅 2~|東京の建築設計から

前回は「アイデア:多様なる共生~新旧の空間の対話・本棚の壁~」の話でした。

目次

都市と建築の接点

今回は、吉祥寺の集合住宅 2における多様なる共生の話です。

都市と建築の接点である外構の植栽の空間が、都市空間に寄与することを考えました。

建築と都市の双方に溶け込むように、デザインしました。

連続性とボリュームデザイン

吉祥寺の集合住宅 2では、吉祥寺の集合住宅との連続性を考慮しました。

そして、ボリュームのデザインを考えました。

二棟の建築が対となって、都市空間や街並に働きかけるイメージです。

外構の植栽をボリュームで包み込むアイデアを思いつき、建築の法規を検討してデザインしました。

吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)
吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)
吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)
吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)

日影規制によって切り取られたボリュームに呼応するように、最下部のボリュームを切り取りました。

吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)
吉祥寺の集合住宅2プロセス(新建築紀行)

そして、各住戸に必要なバルコニーのボリュームをつくりました。

都市空間と建築の植栽

吉祥寺の集合住宅:配置図(Copyright : YDS)

植栽の空間を、積極的に活かしたいと考えました。

植栽を建築が包み込み、周囲の都市空間につながってゆくことを意図しました。

吉祥寺の集合住宅のデザインを継承して、ボリュームがずれた構成としました。

そして、跳ねだした出したボリューム下部に植栽を植え、植栽の自然を建築が包摂するデザインとしました。

「樹木が建築と都市をつなげてゆく」イメージです。

計画地は比較的小さいため、平面的に自然・樹木を配置することが困難でした。

そこで、平面的に自然を囲い取る代わりに、「断面的に自然を柔らかく包み込む」ことを目論みました。

「自然と建築のゆるやかな関係」と新たな風景が生まれました。

竣工写真等は、下記サイトからご覧ください。

新建築紀行

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