茨城の家 5〜家の工事の流れ・柱と梁が組みあがる上棟・建前・軸組・構造模型〜|東京の建築設計から

前回は「茨城の家 4〜家の工事の流れ・コンクリート打設・金物施工・アンカー・ホールダウン〜」の話でした。

目次

上棟・建前

茨城の家:コンクリート打設工事(新建築紀行)

コンクリートを流して、養生期間を設けます。

その養生期間の間に、コンクリートが化学反応を起こして、固まってガッチリします。

コンクリートは2日ほどで、概ね固まりますが「養生期間」は非常に大事です。

コンクリートがしっかり固まる前に、次の工事をするとコンクリートの品質に問題が出ます。

季節・天候を考慮して、
しっかりコンクリートが固まる状況を想定します。

そのタイミングを見計らって、大安・友引などの良い日取りに上棟・建前となります。

茨城の家:上棟 ・建前(新建築紀行)

構造図をもとに加工された柱と梁が搬入され、クレーンで持ち上げます。

今日はサッシュ屋さん・電気業者さん・配管業者さんなどが手伝いに来てくれました。

茨城の家:上棟(新建築紀行)

持ち上げた梁を、大きな金槌でコーンコーンと叩いて、接合部をしっかり固めます。

そして、少しずつ全体の構造が組み上がってゆきます。

がっちりした柱・梁の軸組

茨城の家:上棟 ・建前(新建築紀行)

大きなクレーンが、柱や梁を持ち上げる様は、
迫力があります。

茨城の家:上棟 ・建前(新建築紀行)

柱の断面の大きさは全て同じですが、柱は配置する場所によって高さ(梁せい)が大きく異なります。

スパンが飛んでいるところ、構造的に重要な部分の梁せいは大きくなります。

この建築では、最も大きい梁せいは390mmでした。

写真を見ると、実に様々な梁があることが分かります。

構造模型と上棟

茨城の家:構造模型(新建築紀行)

構造模型と比較してみましょう。

茨城の家:構造模型(新建築紀行)

実際の柱・梁の構造を、しっかりと綿密に再現した軸組模型。

この模型は1/30で作成しており、木造軸組のがとても良くわかります。

かなり詳細に作って
いて、迫力がある模型です。

茨城の家:軸組模型(新建築紀行)

試みに、この軸組模型に「地震が発生した」前提で、指で何箇所か少し押してみます。

すると、「地震=押した指の力」に対して、木造軸組が「しっかりと支える状況」が分かります。

茨城の家:断面図(新建築紀行)

こうして軸組が組み上がってゆくと、建築の姿が少しずつ現れてきます。

そして、自分の頭の中にあるイメージが具現化してゆくのが分かります。

次回も上棟が続きます。

竣工写真は、下記サイトをご覧下さい。

新建築紀行

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